その名の通り、chromebook (ChromeOS) のLinux 開発環境でrfriends3を動かしてみました。Linux 開発環境はdebianなので、ほとんど既存のスクリプトで動作します。
- 1.実行環境
- 2.準備
- 3.rfriends3のダウンロードとインストール
- 4.rfriends3の実行
- 5.ポートの転送
- 6.他PCよりアクセス
- 7.chromebookを再起動したとき
- 8.rfriends3のアンインストール
- 9.その他
初 版 2024/03/27
第3版 2024/03/30
1.実行環境
chromebookを持っていないのでChromeOS Flexでの検証になります。
debian bookworm (ChromeOS FLexのLinux開発環境)
rfriends3 1.0.5
lighttpd (Webサーバ)
samba (ファイル共有)
ssh,sftp
at , cron
2.準備
chromebookにLinux 開発環境をインストールしてください。
Chromebook で Linux をセットアップする
https://support.google.com/chromebook/answer/9145439?hl=ja
設定ー詳細設定から行えます。
Linux開発環境のインストールが終了したら、次に、ターミナルを選択します。
penguinを選択します。
Linux 開発環境のターミナルが立ち上がります。
以下、このターミナルで操作を行います。
3.rfriends3のダウンロードとインストール
以下のリンクよりinstall用zipファイルをホームディレクトリにダウンロードし、解凍します。
以下を入力し、インストールを行います。各種ツールがインストールされ、ホームディレクトリにrfriends3ディレクトリが作成されます。
インストールには時間がかかりますが、気長にお待ちください。これでインストールは完了です。
4.rfriends3の実行
ChromeOSのウェブブラウザを起動し、localhostにアクセスする。
以下のような画面が出たら成功です。lighttpdは正常に動作しています。
「ヘルプ」「システム更新」でシステムを最新にしてください。
5.ポートの転送
Linux開発環境ではWell Known Port (0 - 1023)は使用できません。同一LAN内の他のPCからLinux開発環境にアクセスするには1023より大きなポート番号を割り当ててポートの転送を行う必要があります。
web,ssh,sambaのポート番号はインストール時にあらかじめ指定(8000,2022,4445)しています。設定のポート転送を開いて以下の3つを追加してください。
また、chromebookのIPアドレスは、ここでは192.168.1.158と表示されていますが、実行しているchromebookにより異なります。ご自分の環境に合わせてください。
6.他PCよりアクセス
実行しているchromebookのIPアドレスをxxx.xxx.xxx.xxxとします。
6.1 rfreiends3(lighttpd)
他pcのブラウザに以下を入力してください。rfriends3のWeb画面が表示されます。
6.2 sambaファイル共有
他pcのファイル管理ソフトに以下を入力してください。rfriends3の録音ディレクトリにアクセスできます。
Linuxからはファイルアプリ等で他の場所を選択してください。
また、スマホからでもファイルマネージャでアクセスできます。
androidの場合も各種ファイルマネージャで可能です。(ファイルマネージャ+推奨)
ただし、windowsの場合sambaのポート番号を変更できないため標準ではアクセスできません。Owlfilesというアプリを使えば可能になります。
chromebookのIPアドレスとポート番号(4445)を入力してください。
rfriends3の録音ディレクトリにアクセスできます。
iPhoneの場合も標準アプリでは変更できないので、Owlfilesアプリでアクセスします。匿名ではなくユーザ指定で行ってください。
6.3 sshアクセス
他pcよりSSHアクセスが可能です。ただし、chromebookのLinux開発環境側で事前に以下のことを行っておく必要があります。
まずはsshを有効にするおまじない。
ユーザのパスワードを設定する。
/etc/ssh/sshd_configを編集する。とりあえずパスワードでアクセス。鍵認証がやりたい場合は別途行ってください。
サービスの再起動を行う。
これでようやく他PCよりSSHアクセスが可能になります。terminal等からsshアクセスしてください。
6.4 sftpアクセス
sshアクセスが可能になるとsftpによりファイル転送も可能になります。
PCよりWindowsならFilezilla等のアプリを使用してアクセスします。windows,macos,ios,android共通して使用できるアプリとしてはtermiusをお勧めします。
ポート番号、ユーザ名、パスワードはsshと同一です。
7.chromebookを再起動したとき
chromebookを再起動した場合、以下の2つの処理が必要です。
・Linux 開発環境の起動
・ポート転送をON
スイッチがOFFになっているのでONにする。
8.rfriends3のアンインストール
デイリー処理設定をしている場合は、必ず、「設定」->「定期実行」->「取消」をしてください。または、crontab -e です。
次に、rfriends3フォルダを削除してください。
これで、アンインストールは終了です。
9.その他
ChromeOSのLinux 開発環境はかなり良く作られていると感じました。
以上